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内定取り消しのよくある理由と不当な取り消しへの対処法

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内定取り消しのよくある理由と不当な取り消しへの対処法

志望企業から内定をもらったら、天にも昇る心地ですよね。
これでようやく就活も終わり、あとは入社を待つばかり!なのに突然内定を取り消され、就活が振り出しに戻ってしまった…という話を聞いたことはありませんか?
内定の取り消しは現実にあるのでしょうか。そして、もし本当に取り消されてしまったら、どう対処したらいいのでしょうか。
今回は内定取り消しにあった場合と

内定取り消しとは


ちょっと難しい話をすると、内定は法的には「始期付・解約権留保付労働契約」という条件付の労働契約です。
「始期付」というのは「就業開始は学校を卒業するまで待ちましょう」という意味であり、「解約権留保付」というのは、「正式な入社の前にやむを得ない事態が起きたらこの労働契約は取り消されることがありますよ」という意味です。

つまり内定は、条件付きとは言え、れっきとした労働契約です。
何らかの事情で企業側から解約されれば、通常の労働契約で言う「解雇」に当たります。

内定を取り消される理由


前述のように、内定はやむを得ない事情があれば解約できるとされています。
では「やむを得ない事情」とは、たとえばどういうものでしょう。

自分に問題がある場合

まず、内定者側に重大な過失、あるいは落ち度などがあった場合です。
「事前にこのことがわかっていたら、そもそも内定は出さなかった」と企業が判断するほどの何かが発生あるいは発覚すると、内定を取り消される可能性があるということです。
具体的には次のようなケースがあります。

学校を卒業できなかった場合
内定を出す上で学校の卒業は大前提です。留年あるいは中退となれば、「大卒」「専門卒以上」といった志望企業の選考基準を満たせなくなりますから、内定をもらう資格自体が失われたと考えられます。

学歴や経歴に虚偽があった場合
重大な経歴詐称も内定取り消しの対象になります。
・所属するゼミや研究室など、選考に大きく影響する部分でウソをついていた
・実際には取得していない資格や免許を持っていると偽った
などが発覚すると、内定に見合うスキルが無かったものと判断されて、内定を取り消される可能性があります。

病気や怪我などで正常な勤務ができなくなった場合
内定を受けた後で健康上の問題が生じ、「このまま入社すれば業務に大きな差し障りが生じる」と判断されると、残念ながらそれを理由に内定を取り消されることがあります。
健康管理だけでなく、入社前の交通事故やレジャーでの負傷にも十分に気をつけましょう。

犯罪行為や違法行為が発覚した場合
隠していた前科や逮捕歴が内定後に発覚すれば、やはりすんなり入社するのは難しいかもしれません。
内定後になんらかの法的処分を受けた場合も同じことが言えます。
人間性や将来性に不安があると判断されれば、それを理由に内定を取り消されることは十分に考えられます。

素行不良が問題になった場合
たとえ法的に問題がなくても、公序良俗に反するという理由で内定を取り消されることがあります。
近年ではネット上での不適切な発言が原因で内定を取り消された事例もあるので、SNSはくれぐれも慎重に利用しましょう。 

企業に問題がある場合

内定者本人にまったく心当たりが無くても、企業側の理由で内定を取り消されることがあります。

もっとも多い理由は経営不振や業績の悪化でしょう。
内定を出した時点で予測できなかった深刻な経営悪化は、すでに雇われている従業員を守るために必要な措置であり、内定取り消しの正当な理由として一部が認められています。
ただし合法化されるには、人員整理の必要性や合理性を立証するなど、厳しい要件をクリアしなければなりません。

また、震災などの自然災害により企業が甚大なダメージを受けた場合も内定の取り消しが認められるケースがあります。
けれども時々、
「まったく納得いかない理由でいきなり内定を取り消された」
「ある日突然、一方的に内定の取り消しを言い渡された」
というショッキングな話を聞きます。
万が一そんなことになったら、泣き寝入りするしかないのでしょうか?

理由を確認しよう
最初に説明した通り、内定の取り消しは「解雇」に相当します。
よほどの理由が無い限り法的には認められません。
誰もが納得できるような明確な理由が必要ですから、まずは企業にきちんと理由の提示を求めましょう。

そしてそれらのやりとりは必ず記録し、書面もすべて証拠として保管しておくことがおすすめです。
何かを口頭で伝えられた場合も、メールで返信するなどして履歴を残しておきましょう。

内定取消しに納得いかないときは

労働局に相談する

全国の労働局や労働基準監督署に労働問題の相談窓口が設置されています。
話を聞いてくれるだけでなく、企業に対して是正勧告をしてくれるなどの支援が受けられます。
連絡先は厚生労働省のホームページで確認できます。
またハローワークや、労働問題を扱うNPO法人が相談に乗ってくれることもあります。

労働審判を利用する

どうしても納得できなければ企業と争うこともできます。ですが裁判にはお金も時間もかかります。
そこでひとつの選択肢として労働審判が考えられます。

労働審判とは労働問題に特化した裁判所手続きで、裁判より手続きが簡単なので、労力や時間を大幅に軽減できます。
また労働問題に詳しい専門家が審判に当たるため、弁護士を立てなくても審理が進みます。
ただし相手が弁護士を立てた場合は劣勢になる可能性がありますし、解決に至らず訴訟に発展するケースもあるので覚悟は必要です。

弁護士を立てる

一番心強いのは、やはり労働問題にくわしい弁護士に依頼することでしょう。
ハードルが高く感じるかもしれませんが、今は無料相談ができる法律事務所もたくさんありますし、依頼したからと言っていきなり裁判が始まるわけでもありません。
内容証明郵便などで企業に内定取り消しの撤回を求めたり、まずはいったん地位確認請求(=仮処分申請)をしたり、前述の労働審判で力を貸してもらったりと、色々な方向性が考えられます。
また弁護士に動いてもらうことで、こちらの本気度が相手企業に伝わり、態度が軟化したり交渉がこちらに有利に進んだりする効果も期待できます。

費用が心配なら、たとえば「法テラス」という支援機関に弁護士費用を立て替えてくれる制度があるので相談してみてもいいでしょう。

そもそも入社したいのかを改めて考えよう

とは言え、思い切って行動を起こしたからと言って、必ずしも望み通りの結果が得られるとは限りません。
たとえ慰謝料を獲得できても、かかった費用を清算したら、手元にはたいして残らないかもしれません。そして最後まで相手から謝罪の言葉ひとつ引き出せずに終わることもないとは言えません。
相手企業と争うなら、どうしても入社を認めさせたいのか、それとも謝罪をしてほしいのか、あるいは金銭でつぐなってほしいのか、目的をはっきりさせておく必要があります。

内定取り消しをした企業の調べ方

内定の取り消しを実行した企業はハローワークに報告をする義務があります。
厚生労働省はその結果をとりまとめ、毎年9月半ばに「新卒者内定取消し状況」として公表しています。

ここ数年分を見てみると、全国で内定を取り消された学生の人数は、
平成28年度 24事業所/86名
平成27年度 32事業所/82名
平成26年度 29事業所/60名
でした。

参考:BtoBプラットフォーム 業界チャネル「平成28年度新卒者内定取消し状況を公表します」

この内、2年以上連続して内定の取り消しを実行した企業や、取り消しの理由をきちんと説明しなかった企業など、特に悪質と判断された企業については実名が公表されます。
現在厚労省のHPからは該当資料が削除されていますが、公表時の報道はネット上に残っていますので検索してみましょう。


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就活を再開することになったら


気を取り直してもう一度就活に戻る決意を固めた場合は、少しでも早く行動を起こす必要があります。
時間がたてばたつほど、必要な人員数が確保され、企業が採用活動を終えてしまうリスクが高まるからです。
キャリアコンサルタントなどプロの手を借りて円滑に就活を再開しましょう。
また同じことが今後も繰り返されないように、内定取り消しの事実をハローワークや大学のキャリアセンターに報告しておきましょう。

「新しい価値基準を創造し、 すべての人の適材適所を実現させる」をMISSIONに新卒紹介事業を展開しているマイナビ出資の会社です。

まとめ

 過去には、
「内定を出した後で社風に合わない人材であるとの判断に至った」(大日本印刷事件)
「内定者が入社前研修への参加を拒否した」(宣伝会議事件)
「水商売のバイトをしていたことが発覚した」(日テレ女子アナ内定取消事件)
などの理由で内定が取り消され、裁判で争われた事例があります。
これらはいずれも元内定者が勝訴していますから、内定の取り消しは企業の言い分より内定者の利益の方が優先される傾向にあると言えるかもしれません。

けれどもたとえ企業に非を認めさせ、晴れて入社できたとしても、社内での居心地が良いかどうかは疑問です。
金銭でつぐないをさせたとしても、失った時間や心に受けた傷が元に戻るわけではありません。
もしも本当に内定を取り消されたら、悔しい気持ちや無念な気持ちを克服するのは並大抵ではないでしょう。
ですが自分に非が無いのなら、そんなモラルの低い企業に入社せずにすんで良かったのかもしれません。

気持ちを切り替え、今度こそ正しく評価してくれるホワイト企業を探しましょう。
そこで生き生きと働くことが、自分を傷つけた理不尽な企業を見返す最良の道ではないでしょうか。


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