「企業選びの軸は?」と聞かれたら?企業選びの軸の考え方

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「企業選びの軸は?」と聞かれたら?企業選びの軸の考え方

面接で、「あなたの企業選びの軸を教えてください」と言われたら、なんと答えればいいのでしょう?
面接でとまどう質問はたくさんありますが、「軸」に関する質問も、そのひとつではないでしょうか。
「企業選びの軸」とは何を指しているのでしょう。
また、面接官はどういう意図でこの質問をするのでしょう。
今回は、面接で「企業選びの軸」について聞かれた時の対処法について考えてみましょう。

「企業選びの軸」とは?

就活が始まると、「就活の軸」「自分の軸」といった言葉をよく耳にします。
いきなり「軸」と言われても、ピンとこないかもしれませんが、要するに「軸」とは、「判断基準」「信念」「よりどころ」あるいは「こだわり」という意味です。
つまり、「あなたの企業選びの軸はなんですか?」という質問は、「あなたが企業選びで一番重視することはなんですか?」という意味だと考えればいいでしょう。

企業は「企業選びの軸」を聞いて、何を判断しているのか


次に、面接官の意図について考えてみましょう。
面接官は、一体何を探ろうとしてこの質問をするのでしょうか。

ミスマッチを防ぐため

たとえば、中小企業やベンチャー企業の面接で、企業の安定性やブランド力を軸だと答えた学生がいたとします。
それを聞いた面接官は、「うちの会社でその期待に応えられるかな?」と違和感を覚えるのではないでしょうか。
こうした価値観の相違は、いずれ失望や幻滅を招き、ミスマッチによる内定辞退や早期離職につながりかねません。
つまり面接官は、「企業選びの軸」を聞くことで、自社と価値観の合う学生かどうかを見極めようとしているのです。

目的意識があるか

面接官は、「企業選びの軸」を問うことで、その学生の成長意欲や目的意識を知ろうとすることがあります。
「この会社でこんな仕事をしたい」とか、「将来こんな人材になりたい」といった、具体的なビジョンがあるかどうかをこの質問で見るわけです。
ですから、「企業選びの軸」を聞かれて絶句するような学生は、「ただなんとなく受けに来た学生」という印象を与えてしまう恐れがあります。


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長く働くことができるか

「企業選びの軸」がしっかりしている学生は、5年後、10年後にどうなっていたいかを生き生きと語ることができます。
ですから、単なる一時的な興味ではなく、自分の人生に無理なくなじむ、しっかりした軸を持っているかどうかで、その学生が長く働ける人材かどうかを予測することができます。

業界研究や企業研究がしっかりできているか

「企業選びの軸」を聞かれて、「学生時代に培った〇〇の知識を活かしたい」と答えた学生がいたとします。
それを聞いた面接官が、「うちにそんな知識が活かせるポジションは無いけどな…」と首をひねったとしたら、業界研究・企業研究ができていない証拠です。
この場合、面接官は、「企業選びの軸」を問うことで、その学生が自社について正確に把握できているかどうかを判断していると言えるでしょう。

業界・自社への志望度

志望意欲が高ければ高いほど、「企業選びの軸」は、志望する企業の特性に沿うものになると考えられます。
ですから面接官は、学生の答えた「企業選びの軸」が、どこの企業にも通用するものか、それとも数ある企業の中から自社を選んだ根拠が表われているかどうかで、志望意欲の高さを測ろうとすることがあります。

「企業選びの軸」の見つけ方・考え方


では、「企業選びの軸」を見つけるにはどうしたらいいのでしょう?
基本的な考え方をご紹介しますので、じっくり取り組んでみてください。

①自分の本音を知る

「企業選びの軸」とは、裏を返せば、「自分が企業に求める条件」でもあります。
ですから、建前(たてまえ)を捨てて本音を言えば、
「できるだけお金を稼ぎたい」
「ノルマのキツい仕事はしたくない」
など、面接ではちょっと言えない条件もあるでしょう。

そんな自分の本心を、「就活では我慢しなきゃ」と考える人もいるかもしれません。
けれども、本音を押し殺して無理やり入社をしても、働くことに苦痛を感じ、長続きしないのではないでしょうか。

ですから、「企業選びの軸」を探すには、まずは自分の本音を認め、条件に合わない企業や業界を避けるところから始めましょう。
絶対に無理なところを最初から排除しておけば、面接で軸を聞かれてうろたえることもありません。

例)
・本音=できるだけお金を稼ぎたい→将来性に不安のある業界や、安月給で定評のある業界は避ける
・本音=ノルマのキツい仕事はしたくない→完全歩合制の企業や、インセンティブ(報奨金、奨励金など)の割合が高い給与体系の職種は避ける

②無理のない理想を見つける

自分の本音を軸にして、企業や業界をある程度絞り込んだら、今度は自分にできそうなこと、あるいは夢や希望を書き出してみましょう。

たとえば、

・将来どんな人材になりたいか…「海外で働きたい」「営業でバリバリ仕事をしたい」「縁の下の力持ちでいいから、エキスパートとして一目置かれる存在になりたい」etc.
・この先どんな風に生きられたら幸せか…「結婚・出産後も仕事を続けたい」「〇〇に囲まれて暮らしたい」「いずれ自分の店を持ちたい」etc.
・どんな状態を「成功」と考えるか…「役職につきたい」「人を笑顔にさせたい」「後世に残る仕事がしたい」etc.

そして、書き出したものを整理して、優先順位をつけてみましょう。

③ ①と②で導き出された結果がうまく伝わる言葉を探す

ここまで来ると、なんとなく自分の「企業選びの軸」が見えてきたのではないでしょうか。

自分の本音と建前を両方満たす方向性が見えたら、あとは、これらを効果的にアピールする言い回しを考えるだけです。

伝え方のポイントとしては、まず結論から述べることです。
「私の企業選びの軸は、その企業で〇〇ができるかどうかです」など、最初に主旨を伝えることで、相手の興味を引きやすくなります。

次に、具体的なエピソードを披露して、固有の価値観や経験談を伝えます。
説得力があり、共感を呼びやすく、他の人とかぶらない内容を工夫しましょう。
そしてさいごは、「だから私は御社を志望する」という強い意志で締めくくります。
このあとご紹介する例文を参考にしながら、効果的な文章を組み立ててみましょう。

「企業選びの軸」を聞かれたときの答え方(例文あり)


「企業選びの軸」になるものは、人によって違います。

・自分の能力やスキルを活かせること
・やりがいがある(あるいは社会的貢献度が高い)こと
・社風や企業理念が自分に合うこと
・「なりたい自分」を実現できる環境が整っていること
・自分に任される業務のスタイルが自分の適性に合致していること

など、自分が特に重視することをピックアップして、文案を練りましょう。
ただし、待遇面や個人的な好き嫌いは前面に出さない方が無難です。

【例文1】能力・スキル

私の企業選びの軸は、その企業で最新のサイト運営に関われるかどうかです。
私は趣味で知り合いのホームページやブログの作成を手伝っており、いくつかは現在も実際に公開されています。
もちろん、独学で学んだ部分も多く、技術的にはまだまだですが、初めて自作のホームページをアップした時の嬉しさは忘れられません。
御社は、メーカーや行政など、幅広い業界のサイトデザインや運営を手がけておられます。
ですから、ぜひとも御社で最先端の技術を身につけ、スキルアップしたいです。

【例文2】やりがい・社会貢献度

「地域に役立つ仕事をしたい」というのが私の企業選びの軸です。
大学では、地域の振興や活性化について重点的に学んできました。
特に、地元の観光スポットでガイドのバイトやボランティアをした経験から、地域における観光事業の拡大と充実に関心があります。
御社には、「地域ブランド」の発掘と実現に多くの実績があると知りました。
私も御社の一員として、地方を元気にする活動に貢献したいと思っています。


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【例文3】社風・企業理念

 
私は、志望先のカラーや空気を大切に考えています。
昨年、御社のインターンシップに参加した時、社内の落ちついた雰囲気と、社員のみなさんから感じとれる信頼関係の強さにとても惹かれました。
活気に満ちたパワフルな職場ももちろん魅力的ですが、穏やかで協調性を重んじる環境の方が、自分には向いていると感じているからです。
つまり、社風や職場環境の色が、私の企業選びの軸であり、御社なら自分らしく働けると感じたことが志望の決定打になりました。

【例文4】なりたい自分になれる

私の考える企業選びの軸は、将来、女性でも責任あるポジションで働けるコースがあるということです。
私は、家庭とフルタイムの仕事をきちんと両立する母を見て育ちました。
自分も将来、仕事と家庭、どちらもあきらめずに続けたいという強い希望を持っています。
御社の業務内容に惹かれ、志望を検討し始めた時、女性人材の活用と育成に関する方針も拝見しました。
そして、出産・育児へのサポートが厚く、女性管理職を積極的に登用するなど、女性の仕事にとても理解のある企業という印象を受けました。
このことで、御社への志望意欲が一層強まったと言えます。

【例文5】専門性や裁量権

 
私が今回事務総合職に応募したのは、「事務職を極めたい」というのが私の企業選びの軸だからです。
他社の総合職採用には、配属先に営業や制作も含まれ、事務職のエキスパートを目指したい私には、ためらいを感じさせる内容でした。
けれども御社の事務総合職は、総務、経理、人事、法務など、事務系の業務に特化している点に大きな魅力を感じています。
ですから、御社では様々な部署で事務経験を積み、ゆくゆくは会社全体の仕事の流れを把握・管理できるポジションで、ある程度の裁量権を持って活躍したいです。

まとめ


「企業選びの軸」を探る作業は、自己分析の一環でもあります。
自分が何を大切に思い、仕事に何を求めているのか、しっかり自分の胸に問いかけてみましょう。
そして、「どうしてもここはゆずれない!」という強い希望が見つかったら、それがあなたの「企業選びの軸」であると言えるでしょう。


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