企業からテストセンターの案内が来たら、すぐに対処できますか?
「まず何をしたらいいの?」「普通の筆記試験とどう違うの?」と慌ててしまう就活生もいるのではないでしょうか。
今回はそんな悩める就活生に向け、テストセンターについて詳しく解説します!
この記事の監修は



DiG株式会社 キャリアアドバイザー。「自分自身」と「プロセス」に集中できるよう一人一人の自己分析を徹底的にサポートします。まずはお気軽に就活相談にいらしてください!
テストセンターとは
テストセンターとは
一般に「テストセンター」と言えば、指定の会場に出向いてパソコンで受験するSPIテストを指します。
テストセンターでのSPI受験を指定・導入する企業は年々増加し、その割合はペーパーテストや自宅でのWEB受験を大きく上回っています。
テストセンター方式がここまで普及した理由としては、次のようなことが考えられます。
①各企業がパソコンや会場を用意する必要が無い
テストセンターの受験手続きは、多くの場合受験者本人に任されています。
つまり企業がわざわざ受験環境を整えなくても、受験者が各自で段取りをして、結果を提出してくれるわけです。
企業にしてみれば労力もコストも大きく削減できる選考方法なのですね。
②受験結果の使い回しが可能
テストセンターは企業だけにメリットをもたらすわけではありません。
たとえば受験する就活生は、受験結果を1年間使い回すことができます。
今回の受験結果を提出したのか、それとも前回以前の受験結果を提出したのかは、企業側にはわからない仕組みになっています。
つまり一度満足のいく結果を出せば、その後は何度も受験しなくても、同じ成績を1年間複数の企業に提出することが認められているのです。
③公正である
テストセンターでは受験者ごとに出題される問題が違います。
また、私物は会場に持ち込めず、筆記用具も会場から貸し出されたものを使う決まりです。
顔写真付きの身分証明書で身元確認がされることもあり、カンニングや替え玉受験などの不正が排除されているという安心感があります。
受験にあたって
受験の流れ
企業からテストセンターでの受験を指示されたら、まずはテストセンターのIDを取得します。
恐らく企業からの案内メールにリンクが貼ってあるでしょう。
そこからテストセンターのサイトにアクセスし、必要事項を登録するとIDが発行されます。
今後も必要なIDですからしっかり控えておきましょう。
次に受験会場や受験日時を選択します。
この時点で仮予約が完了したことになります。
続いて性格検査を受けます。所要時間は30分程度です。
その日の深夜までに受けなければ予約を取り消されてしまうので、仮予約後すぐに受けた方がいいでしょう。
この性格検査が完了すると、仮予約が本予約に移行して、受験可能な状態になります。
受験前の注意点
土日祝日の定員枠はすぐに埋まってしまうので、希望の会場や日時があれば早めに予約を済ませましょう。
そして天候や交通機関の乱れに左右されないように、時間には余裕を持って会場に行きましょう。
遅刻やキャンセルは必ず事前に変更手続きをしなければなりません。
これを怠るとその後の再受験もできなくなる可能性があるので注意が必要です。
受験開始の1時間前までならWEBからの変更が可能です。
それも間に合わない場合は会場に電話をして指示を仰ぎましょう。
当日の持ち物
服装は自由です。ただし持ち込める私物には制限があります。
時計やスマホは持ち込めませんし、電卓もNGです。
すべての私物は受験が終わるまでロッカーで預かってもらうことになります。
集中できるようにヘッドフォンを貸し出してくれる会場もあるので、人の出入りなどが気になる人は利用するといいでしょう。
絶対に必要なのは免許証、パスポート、学生証といった顔写真付きの身分証明書、それに受験の予約を証明できるなんらかの書類です。
WEB予約の完了画面や予約確認のメールなどをプリントアウトしておいたものがこれに当たります。
なんらかの事情でプリントアウトができない人は、ID、受験科目、会場名、予約日時などをスマホの写メや手書きのメモで持参すればOKです。
受験中に気をつけること
受験中はとにかく画面と設問に集中しましょう。
テストセンターでの受験は設問ごとに制限時間が設けられています。
そして制限時間を過ぎてしまうと前の設問には戻れません。
ですから1問1問を確実に解くことがとても重要になってきます。
できれば事前に模擬試験などを受けて雰囲気をつかんでおきましょう。
出題分野・範囲・形式
性格検査はすでに受験済みなので、会場で受けるのは基礎能力検査です。
「言語(=国語系)・非言語(=数学系)」を受けるのが一般的ですが、オプションで英語などを受験させる企業もあります。
自分がどの検査の受験を求められているのかは仮予約の段階でわかりますから、よく確認しておきましょう。
本番では、パソコン画面の向かって右上に、試験全体の時間経過が円グラフ状に示されています。
そして画面の向かって左下に、設問ごとの制限時間が棒グラフ状に示されています。
設問ごとの制限時間は1問あたりのリミットが迫るにつれて色が変わります。
グラフの色が緑色の間に解答できれば安全圏ですが、黄色になると遅れ気味、赤になると制限時間いっぱいとなって問答無用で次の設問に進んでしまいます。
ですから全体の時間配分を考えた場合、設問時間のグラフが黄色に差しかかったら、あきらめて次の設問に進んだ方が効率はいいでしょう。
ただしあきらめた場合でも無解答のままにはせず、必ずなんらかの解答は選択しておきましょう。
もしかしたらまぐれ当たりで得点が得られるかもしれません。
対策方法
言語問題
言語問題は直前の対策が難しいジャンルです。
苦手な人は普段から意識して新聞や小説を読み、活字に慣れながらコツコツとボキャブラリーを増やしていきましょう。
過去問や対策本で頻出問題の様式を覚えておくことも大切です。
非言語
テストセンターでは電卓が使えません。筆算に慣れておきましょう。
また、忘れている公式や苦手な出題パターンが見つかったら、同系列の問題を繰り返し解くことで解答手順を頭に叩き込みましょう。
テストセンターQ&A
結果の使い回しってどうやるの?
仮に3月にA社からテストセンターの受験結果を送信するようにとの指示を受け、実際にテストセンターで受験をしたとします。
そしてそのテストの感触がとても良く、得点に自信があったとします。
この場合、その後6月にB社から、さらには8月にC社から、やはり「テストセンターの受験結果を送信するように」と指示を受けたら、受験者は再び受験にチャレンジするか、それともA社の時の受験結果をB社にもC社にも提出するかを選ぶことができます。
つまり、もしも何回か受けた中に「会心の出来」と思われる回があったら、その後は再受験の必要は無く、自信のある回の結果を何度でも提出できるということです。
ただし有効期限は受験から1年間です。
何回も受験した方がいい?
テストセンターでの受験結果は、本人に得点が知らされないため、自分の手ごたえで判断するしかないのが難しいところです。
そしてテストセンターでの受験結果は、受験するごとに上書きされて、最新の結果だけが残るようになっています。
ですから「絶対に前回の結果を上回る」という強い自信が無い限り、あえて受けない方がいいとも考えられます。
要するに、充分に対策をした上で満を持して受験して、自信のある結果を獲得したらそれを使い回すというのがおそらく一番効率的ではないでしょうか。
まとめ
対策本を買ってみて、「え?こんなに難しいの?」と驚く人もいるかもしれません。
ですが出題の傾向とパターンを知り、問題の様式に慣れておくことで対策は十分に可能です。
くまなく勉強していてはキリが無いので、苦手分野を集中的に反復し、得点源となる得意分野をできるだけ広げましょう。
そしてテストセンターならではのパソコンの解答画面と解答方法については、本番前に必ず模擬体験しておきましょう。
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