就活スーツのスカートの下に履くものといえば、肌色のストッキングですよね。でも寒い時期、ストッキングじゃ寒い!タイツを履きたい!と思う人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は就活でのタイツ着用が与える印象と、正しい服装マナーとどうしても寒いときの防寒法についてご紹介します。
就活において黒タイツはNG?
面接では避けるのがベター
就活スタイルの定番が肌色のストッキング(=ナチュラルストッキング)だということは、就活女子のみなさんはご存知かと思います。
でも、「寒さ対策や冷え対策に今日はタイツを履きたいな」とか、「脚を少しでも細く見せるために黒いストッキングを履きたいな」などと思うこともあるかもしれません。
理由は後ほど述べますが、結論から言うと、たとえカラーが黒であっても就活シーンにタイツはふさわしくありません。また黒ストッキングも、やはり就活では避けるべきアイテムとされています。
パンツスーツは?
ではパンツスーツならどうでしょう?
「チラッと見えるだけだから、タイツや黒ストッキングを履いててもいいかな?」と思うかもしれません。ですがこれもNGです。たとえチラッと見えるだけでも、面接官の目に入る部分で気を抜くのは失礼にあたります。
それどころか、目立たない部分だからこそ、かえって「隙(すき)」や「手抜き」を感じさせ、余計に悪い印象を与える可能性もあります。
黒タイツがNGな理由
ではなぜタイツや黒ストッキングが就活シーンでNGなのか、理由を詳しく見ていきましょう。
フレッシュさがない
まず挙げられるのが、「新卒らしいフレッシュな感じが薄れてしまう」というものです。
一般的には、肌が透けるのがストッキングで透けないのがタイツと言われています。でも黒いストッキングは、透けると言っても肌の色はほとんどわかりません。
ですから、ただでさえ黒っぽいリクルートスーツに黒タイツや黒ストッキングを合わせてしまうと、顔と手以外に肌の色が認識できず、見た目が「全身真っ黒」という印象になってしまいます。その重苦しさが、就活シーンで強調すべき「若々しさ」や「みずみずしさ」をかき消してしまうというのが理由のひとつです。
喪服を連想させてしまう
タイツにせよストッキングにせよ、黒というカラーの持つイメージの問題もあります。
喪服をブラックフォーマルと呼ぶことがあるように、黒は喪や仏事をイメージさせるカラーです。披露宴などのおめでたい席で黒ストッキングが好まれないように、さわやかさが求められる就活シーンでも、喪服を連想させる装いは不適切ということです。
ドレスコードに反している
ファッションにはTPOに合わせて暗黙のドレスコードがあります。たとえば結婚式などのフォーマルな場にTシャツで出席する人はいないでしょうし、アウトドアなどカジュアルなシーンにドレスを着ていく人もいないでしょう。
同じようにレッグウェア(=足元のおしゃれ)にも暗黙のドレスコードがあります。
フォーマルなシーンにはラメやレースをあしらったドレスアップストッキング、カジュアルなシーンにはタイツや素足が自然になじむと思いませんか?つまりタイツは本来ならカジュアルなレッグウェアであり、フォーマルとカジュアルの中間に位置するビジネスシーンにはふさわしくないのです。
就活で押さえるべき足元マナー
ストッキングは自分の肌色にあったものを
ストッキングの色選びは非常に重要です。
顔のメイクと同じように、ストッキングも自分の肌に合わない色だと、白浮きしたり、顔の色と脚の色がかけ離れたりして不自然になってしまいます。自分の肌に合ったカラーで、透明度の高い商品を選ぶと違和感がないでしょう。
また、ストッキングは肌表面の色や質感をなめらかに整え、脚をきれいに見せてくれる、いわば脚のナチュラルメイクです。見る人に不快感を与えないためのマナーであると同時に、スーツと足元のバランスを統一するためのアイテムです。
ですからメイク崩れと同じように、伝線や泥ハネや靴の色移りなどには細心の注意を払いましょう。そしてご存じの通り繊細な素材ですから、就活中は必ず予備を持ち歩きましょう。
それなりのお値段のものを
ストッキングは消耗品です。値段が高ければ長持ちするかと言えば、一概にそうとも言えません。ですから何かと物入りな就活中は、ついつい安い商品に手が伸びてしまうかも…?
けれども、あまりに安いストッキングは品質もそれなりのことがあります。脚にきちんとフィットせず、足首のあたりにたるみが出たり、ひざなどの型崩れがいつまでも残ったりして、脚のラインに影響する商品もあります。
たかがストッキングとあなどらず、自分の脚をきれいに見せてくれるものを慎重に探しましょう。
パンプスの手入れもしっかりと
就活中の足元と言えば、靴のお手入れも大切です。気を抜かずに最低限、次のことは守りましょう。
①使用後は毎回拭く
放置すると汚れがこびりついたりシミになったりしてしまいます。
②雨などで濡れたら徹底的に乾かす
濡れたままにしておくと、臭いやシミの原因になります。ただし乾かす時は日焼けによるダメージにも気をつけてください。
③履く都度、状態や臭いを確認する
型崩れや小傷が目立ってきたら買い替え時です。
④スペアを用意しておく
「他に履くものがない!」という事態が一番怖いですよね。
どうしても寒いときの防寒方法とは?
「でもストッキング1枚ではどうしても寒くてムリ…」という時は、次のような対策を試してみましょう。
冬用のスーツを着用する
リクルートスーツとして売られているスーツは、「軽い」「シワになりにくい」「3シーズン着回せる」など、機能性と経済性を重視した作りです。けれどもこうした軽いスーツは、あまり防寒には向きません。
お店ではリクルートスーツ以外のコーナーもよく見て、できるだけ暖かいスーツを用意しましょう。どうしても足元が寒ければ、パンツスーツの着用も検討しましょう。
インナーを重ねて着る
ストッキングを2枚重ねて履く人もいるようですが、「モアレ」と呼ばれる年輪のような模様が浮き出てしまうので、おすすめできません。
ヒートテックタイプのインナーを利用したり、インナーを重ね着したりして、上半身を温める方法を試してみましょう。
靴用のカイロを使う
ストッキングの裏や靴の中に粘着テープで貼り付ける、薄い小型のカイロが市販されています。つま先は特に冷えやすく、その冷えが全身に伝わりやすい部分です。
そこをカイロで温めれば、全身の防寒にとても効果があります。ポケットの中に普通のカイロを忍ばせて、移動中などに手先を温めておくのもいいでしょう。
腹巻、ホットパンツを着用する
体の中心部の温度を上げると、全身の体温を効率よく上げることができます。
おへその周りや腰のあたりを冷やさないようにしておけば、体幹部にある大きな血管が温まるので、全身に行きわたる血液の温度を上げる効果が期待できます。椅子に座っても見えないように気をつけながら、腹巻やホットパンツでおへそ周りや腰周りを保温してみましょう。
また、出かける前にホットドリンクで体の中から温めるのもいいでしょう。
まとめ
就活シーンではほとんどの女子がナチュラルストッキングを履いています。その中でひとりだけ黒タイツや黒ストッキングを履いていると、浮いてしまったり悪目立ちしたりする可能性があります。
たとえばスーツ姿の男性の足元から場違いにカラフルな靴下がのぞいていたら、その人に対して違和感や抵抗を感じないでしょうか。
男性でも女性でも、スーツにはスーツにふさわしい足元というものがあります。寒がりな人もいるでしょう。冷え性の人もいるでしょう。ですが就活では見た目がとても大切です。もうちょっとの辛抱だと自分に言い聞かせ、色々と工夫しながら暖かい季節を待ちましょう。