周りの就活活動もある程度落ち着いてきたこの頃。
「第一志望の企業に落ちてしまった」「内定はもらえたけど納得いかない」・・・など就活浪人を考える学生もいるのではないでしょうか。
諦めて来年頑張ろう!って思っているそこのあなた。就活浪人には、思わぬリスクがあることを理解していますか?
知らずになんとなく過ごしてしまっては、後悔することになるかもしれません。
今回は就活浪人が選考に与えるリスクや面接官からの印象などを詳しく解説していきます。
INDEX
就活浪人を選択する人ってどのくらいいるの?
2017年3月卒業生の時期で、2017年4月1日の現在の就職率は、4年制大学で97.6%(出展:文部科学省 平成28年度大学等卒業者の就職状況調査)。
この結果から考えると、様々な理由で就職しなかった人は2.4%ということになります。
更に就活浪人を選択する人となると、かなりの少数派と言えるでしょう。
就活浪人は就活留年よりも遥かにリスクが大きい
就活浪人と合わせて、就活留年という選択肢もあるかもしれません。
この二つの大きな違いは、ご存知の通り「卒業しているか、していないか」の違いですが、区分としては就活浪人は既卒、就活留年は新卒として扱われます。
実は、この既卒・新卒の扱いの違いが選考に大きく影響することがあるんです。
以下より就活浪人が不利と言われる理由やそのリスクについて、詳しく解説していきます。
就活浪人が不利と言われる7つの理由
新卒扱いではなくなる
先ほどの続きになりますが、新卒扱いではなく既卒扱いというのはかなりのリスクと言えるでしょう。
特に大手企業では、新卒採用数を明確に掲げている場合が多く、既卒はその採用枠を超えての採用となる場合があります。
それだけで採用ハードルが上がりますし、そもそも既卒は採用対象外という企業があるのも事実。
いわゆる「新卒ブランド」が使えなくなってしまうことで、そもそも採用可能性が0になってしまうリスクがあるのです。
また、学生でなくなってしまうことで大学のサポートを受けられなくなってしまうので、今以上にアンテナを貼って情報を取りに行く姿勢が大切になってくるでしょう。
就活仲間がいない
同級生と一緒に就活していたときは、自然と様々な就活情報が耳に入って来たかもしれませんが、就活浪人では周りからの情報があまり入って来ません。
就活は情報戦でもあります。企業の選考情報等、今まで以上にアンテナを張って取り入れていく必要があるでしょう。
また、互いに悩みを打ち明けられる、仲間の精神面のサポートがない点も就活生にとって厳しい問題です。
さらには家族や親族が「本当に大丈夫なの?仕事決まりそう?」なんて頻繁に声かけて来ることがあれば、かなりのプレッシャーになってしまうこともあるかもしれません。
採用側からのマイナスイメージ
先ほどお伝えしたように、就活浪人を選択する人はとても少ないのです。
ほとんどの学生が大学在学中に就活を通して内定を貰って社会人になるのに対し、「どうしてこの人は就活浪人しているのだろう。」と企業側に不信感を抱かせてしまう可能性があります。
どんな理由で就活浪人をすることになったにしても、企業からの認識は「1年間で就職活動先を決めきれなかった人」。
「今まできちんと就活を行っていたのかどうか」「何か問題があったから、他の会社から内定を貰えなかったのではないか」などの懸念を与えかねません。
つまり、“マイナスイメージ”から選考がスタートしてしまうのです。
「就活浪人すれば心機一転、ゼロからのスタートがきれる!」と思っていると、厳しい道のりが待っているかもしれません。
選考基準が高くなる
就活浪人は就活留年とは違い、”既卒”扱いになります。
新卒と既卒では選考基準を別に設けている場合もあり、基準が高くなっていることも考えれます。
新卒として扱われている学生とはスタート位置から違う、ということを認識しておきましょう。
モチベーションの維持が難しい
就活を一緒に進める仲間がいないし、去年やったことをもう一度やるとなると、気持ちもだんだんとだれてきてしまうもの。
しかし、モチベーションが切れてしまっては、取り返しのつかないことになりかねません。
自分のモチベーションを保つために目的を明確にし、強い意思を持って就活を進めていく必要があります。
一度落ちた企業に受かる確率は低いとされている
どうしても諦めきれない企業があって、一年越しに再度選考を受ける場合、通過する可能性は低いかもしれません。
大手企業ともなれば、エントリーする就活生の数は、膨大。効率的に採用活動を行いたい企業側にとって、そこで採用フィルターをかけていることも考えられます。
去年より資格も経験も積んで頑張ったのに・・・と悔しい気持ちはあるかもしれませんが、落ちた一社にこだわるより、まだ受けていない自分に合った会社を探すことも重要です。
既に選考に遅れている可能性がある
就活浪人するかどうかで多くの人が迷う秋シーズンは、既に夏のインターンは終わっています。
つまり1個下の代からも遅れをとっている可能性があるのです。
インターンに参加することが選考に有利働く企業や、秋に採用を本格化する外資系企業の本選考を受ける場合は、特にこれに当てはまるので注意が必要です。
就活浪人はどう過ごすべき?
採用側からすると、就活浪人という空白期間にどのように過ごしてきたかを知りたいはず。ただ単に面接を受けにいっていた、だけではなかなかうまくいきませんよ。
就活浪人中の過ごし方を自信を持って伝えられるように、日々目的を持って過ごしましょう。
希望職種に関する資格を取得する
やりたい仕事が明確であれば、そのために資格取得に向けて勉強をしながら就活をすることがおすすめ。
比較的に前向きに捉えてくれる場合もあるでしょう。
就活仲間を見つける
先ほどお伝えしたように、就活浪人中はモチベーションをいかに維持するかが鍵になってきます。
説明会などに積極的に参加して、一緒に就活をする仲間を作りましょう。
また、就活支援会社でサポートを受けながら就活をすることもおすすめです。
アルバイトをする
たとえアルバイトだとしても、自分でお金を稼いでいるという就業経験はひとつのアピールポイントになるもの。
レジ打ちや倉庫内作業などの単純作業のアルバイトよりも、社会人になってからも活かせるような接客・電話対応などを学べるアルバイトを選ぶことがおすすめです。
就活浪人生が面接で気をつけたいポイント
まずはよく聞かれる質問をチェック
主に聞かれる質問として、「就活浪人をしようと思った理由は何ですか?」「就活浪人中、自分が成長したということを教えて下さい。」などが挙げられます。
この質問をするのは、実は採用側の優しさでもあります。
マイナスイメージがある就活浪人だけど、もしかしたら止むを得ない理由や、何か考えがあって就活浪人したのかもしれない、と先入観を取り除いてその人を見ようとしているのです。
そのため、新卒と戦っていく中で、納得感のある回答ができるのかが、選考に残っていく最大のポイントだといえるでしょう。
しっかりと納得感のある回答ができるように準備をしておきましょう。
恥ずかしながら、自己分析がしっかりとできていなかったため、自分に合う業界、企業がわからず、納得のいく就活ができなかったため、就活浪人をするという決断をいたしました。
就活浪人をすると決めてからは、自己分析を徹底し、自分が何にやりがいを感じ、何をしたいかということに気づき、御社を志望するに至りました。
面接官に伝えるとNG?就活浪人の理由
学生時代に貰えた内定がゼロだった
仕方なく就活浪人をした、という受け身な印象を与えてしまいます。正直すぎるのもNGです。
内定を貰えたが、希望する企業ではなかった
自己中心的な考えが強いという印象を与えてしまう可能性があります。
これまで就活浪人について聞かれずにスムーズに選考が進んでいても、最終面接やその一歩手前で理由を深く突っ込まれる・・・なんていうケースもよくあるようです。
大切なのは「企業側が納得できる理由であること」。自分なりにまとめた理由や納得できる内容では判断が難しい場合もあるので、キャリアセンターや就活支援の会社など、プロに見て貰うのがおすすめです。
同じ「浪人」でも、就活浪人と大学受験浪人は別物と認識しよう
就活浪人は、「新卒」というブランドを重要視する為、リミットは1年間と考えた方が良いでしょう。
また先ほどお伝えしたように、「どこの企業も採用したがらないような、何か問題があるのでは?」というマイナスのイメージを与える可能性があります。
大学浪人は合格点を満たしていれば合格なのに対し、就活浪人は選考基準に人の主観が入るのです。
その分企業からの風当たりも強くなることを認識しておきましょう。
就活浪人しても評価が下がりにくいケースって?
公務員や弁護士、司法書士、社会保険労務士、社会保険労務士などの士業の試験を受ける為に就活浪人するケースはこれが該当する可能性があります。
「公務員試験の為に就活浪人をしていた」 などであれば納得感のある理由になりますよね。
ただし、なぜ諦めたのか、夢を捨てきれずにすぐに退職してしまうのではないか、などの不安感を与えてしまう可能性があるので、しっかりとした志望動機を伝えるなど、事前準備を徹底してくださいね。
まとめ
就活も終盤に控えた秋シーズン。焦りと不安から解放されたい気持ちから、就職浪人の選択も頭に過ぎるかもしれません。
しかし、就活浪人は過酷なのも実情。生半可な気持ちで選択すると、更に自分の首を締めることになるかもしれません。
辛いときや上手くいかないときは、誰かに頼ったり相談したりするのも一つの手ですよ。
家族や友人、大学の先生、就活をサポートしてくれる人が必ず周りにいます。
就活浪人の選択は後ででも出来るので、あともう少し踏ん張ってみませんか?