エントリーした企業から提出が求められることのある成績証明書。
成績証明書の提出を求められた時、成績が悪いと「大学の成績はかなり悪かったから落とされてしまうかもしれない」と不安になりますよね。
企業ではどのように成績証明書を活用するのか。成績が悪いことを面接で聞かれたらどうすればいいか見ていきましょう。
大学の成績って採用に関係するの?
就活における大学の成績の重要性
「大学での成績が悪かったから就職にも影響するのでは?」
そんな不安を抱えている就活生も多いのではないでしょうか。
実際、採用する側の企業はどれくらい大学の成績を重要視しているのでしょうか。
例えばあなたが外資系企業に就職を考えているのであれば大学の成績はとても重要といえるでしょう。後ほど紹介するGPAが低いとその時点で足切りされてしまうケースも考えられます。
日本の大手企業でも外資系の流れを受けてGPAを参考にするところも増えてきているようですが、今のところ成績が悪いからといってそれだけで落とされることは少ないでしょう。
企業は成績証明書の何を見てる?
採用試験の際、多くの企業が大学の成績証明書の提出を求めてきます。
では企業はなぜ成績証明書を必要とするのでしょうか。
まず第一に「卒業できそうか」を確認します。
内定を出しても、予定通りに卒業できなければ意味がありませんから当然ですね。
次に「履歴書に虚偽がないか」です。
履歴書にウソ偽りを書くのはもっての外ですが、内容が正しいことを確認するために成績証明書が利用されます。
また「あなたの人物像」を確認するためにも使われます。
あなたがどれだけ大学の勉強に取り組んできたか、大学側からどのように評価されているのかをチェックすることとで、企業で働くにあたって適切な人材であるかを判断します。
GPAとは?
GPAって何?
GPAとは学生の成績を数値で評価するための指標で、欧米の大学では一般的に使われており、最近では日本の大学でも導入するケースが増えてきています。
各科目の成績から特定の方式によって算出するのですが、大学によって算出式が異なるため、同じ能力を持っていてもGPAが異なることがあります。
計算方法、平均は?
GPAの計算方法として、日本では一般的に
という計算式が使われることが多いようです。
ですが大学によっては秀と優がどちらも4と計算したりするケースもあります。
このように大学によってGPAは異なりますし、講師によっても秀とするか優とするかの判断基準も異なりますので、他の大学の学生とGPAを比べてもあまり意味がありません。
したがって一般的なGPAの平均値というものも存在しないと考えたほうが良いでしょう。
あくまで自分が学内でどれくらいの位置にいるのかを知る判断材料となります。
成績が悪いときはどうすればいい?
単位すれすれの成績の場合の評価
もしあなたが理系の大学に通っており、就職希望している企業に関連した専門性が問われる科目で単位がすれすれだとしたら不利になる可能性があります。
必要となる知識・能力に欠けているとみなされるためです。
一方で単位が取れるかどうかのみを重要視する企業であればそこまで気にしなくても良いでしょう。
しかし、くれぐれも単位を落とさないよう気をつけましょう。
単位を落としている場合の評価
もしいくつか単位を落としているのであれば、卒業ができなくなることだけは何としても避けるよう頑張りましょう。
企業としてもせっかく内定を出しても卒業できなければ意味がありませんので、まれにですがその点を確認してくる場合があります。
そのようなことに陥らないよう、どのように対策を講じているかなども説明できるようにしておくとよいでしょう。
面接で成績が悪いことについて聞かれたら・・・
成績証明書などを見て、成績が悪いことについて質問されることもあり得ます。
ですがそれは成績がわるいことを責めているのではなく、なぜそのような状況になったのかを質問していると考えて落ち着きましょう。
部活やボランティアといった課外活動に積極的に取り組んでいたことなどをポジティブに話すことが重要です。
ただし嘘はいけません。失敗をもとにどのように取り戻そうと考えているのかなど前向きな姿勢を見せることが大切です。
成績証明書の取り扱い方
提出時期は?
成績証明書の提出時期に一般的な決まりはありません。
そもそも成績証明書を自体を必要とするかどうかも、企業によって異なっています。
したがって各企業が採用時に成績証明書の提出を求めているかをしっかりと確認し、提出期限や提出方法、提出先ももれなくチェックしておきましょう。
もし提出の指定がない場合は、二次選考など、卒業見込証明書や健康診断書を提出するタイミングで一緒に提出しておくとよいでしょう。
封筒は?
成績証明書を提出する際の封筒のサイズは、成績証明書にあわせましょう。
一般的な成績証明書はA4であるため、A4が入る封筒。
もしB5サイズの成績証明書であれば、B5が入る封筒を選びます。
なお重要なことは、大学から受け取った成績証明書は絶対開封してはいけないということ。
成績証明書は開封せず、クリアファイルなどにいれて折れたり曲がったりしないように手配してから、封筒に入れます。
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コピーでも大丈夫?
成績証明書をコピーしてはいけません。原本を渡すのが原則です。面倒でも大学に必要な分だけ発行してもらいましょう。
あらかじめ10通ほど用意しておくと、いざというときに対応できます。
郵送の場合、手渡しの場合
成績証明書を郵送する場合は、添え状(送り状)も同封します。
就職してからのビジネスシーンにおいて、顧客や取引先にFAXや郵便物を送る際には必ず送付状が必要となります。
そのようなビジネスマナーを身につけるためにも、送付状についてもしっかり勉強しておくことをおすすめします。
成績証明書を手渡しする場合には、クリアファイルから成績証明書を取りだし、相手に封筒が正面を向くようにして渡します。
この際に封筒を開けて成績証明書を取りだしてはいけません。(改ざん防止のため、成績証明書は相手に渡すまで絶対に開封してはいけません)
もし相手の指示があれば開封して渡しましょう。
提出が間に合わない。忘れた場合は?
成績証明書の提出が間に合わなかったり、忘れてしまった場合は、なるべく早く相手先の企業に電話をし、謝罪しましょう。
自分の失敗ゆえ、相手と直接話すのが不安かもしれませんが、メールのみで報告・謝罪することは失礼に当たります。
しんしな態度で謝罪することが大切です。
まとめ
今回は就活と大学の成績に関して紹介しました。
就職先の企業によっても異なりますが、企業は大学の成績だけで採用を決めるわけではありません。
どのように大学生活を過ごしてきたか、あなたがどのような人物か、一緒に働く人間として信頼できる人物か、といった点を確認するために大学での成績が参考にされます。
もし大学の成績が悪かったとしても、それを挽回するだけの志望動機や、課外活動などのアピール、熱意を伝えることが重要となるでしょう。