就活生なら誰しも一度は「合同説明会」あるいは「合同企業説明会」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。でも「合同説明会って、結局何?」と思っている就活生もいるかもしれませんね。
そこで今回は、今さら人に聞けない合同説明会の実態と、合同説明会を賢く利用するポイントについてご紹介します。
合同説明会とは
合同説明会の概要
合同説明会とは、読んで字のごとく、複数の企業が一堂に会して求職者を募るイベントのことです。大手就職情報企業が主催することもあれば、経済産業省をはじめとする行政機関、あるいは協同組合、商工会といった業界団体が主催することもあります。
また、「新卒者向け」「転職者向け」「Iターン・Uターン希望者向け」など採用のターゲットをしぼった合同説明会もあれば、「福祉」「IT」「金融」「商社」など、特定の業界の企業だけを集めた合同説明会もあります。
合同説明会の内容
合同説明会では、多くの場合、企業ごとにブース(=区画)が分かれています。そして各ブースでは15~30分程度の簡単なプレゼン(=企業説明)が繰り返されています。
参加者は目にとまった企業のブースに立ち寄り、何社からでもプレゼンを聞くことができます。また、会場内で参加自由の就活関連セミナーや講演、パネルディスカッションなどが行われることもあります。
合同説明会の雰囲気
たいていの合同説明会は、企業が個別に開く説明会よりイベント色が強く、カジュアルな雰囲気です。友人同士の参加や親の同伴も可能なら、時間内の入退場も自由です。
一般的に参加者の服装などにも細かい指定はありませんが、ここはやはりスーツを着て行くのが無難と考えられます。持ち物は筆記用具、それに会場でもらった資料を入れるためのバッグやクリアファイルがあると便利です。
【開催時期別】合同説明会の参加目的
合同説明会は、参加する時期によって参加目的や得られる成果が微妙に変わります。自分が今どの段階にあり、合同説明会に何を期待しているのか、下記を参考に考えてみましょう。
就活に備えるための合同説明会
大学1~3年の夏であれば、就活に対する意識を高めたり、幅広く情報を集めたりする目的で合同説明会を利用するといいでしょう。特に6月から7月にかけて開催される合同説明会は、サマーインターンのPRや説明に重点が置かれることがあります。
ですからこの時期の合同説明会に参加すれば、サマーインターンの参加権につながる情報をゲットできるかもしれません。
業界研究や仕事理解を深めるための合同説明会
サマーインターンを経て興味の湧いた業界や職種があれば、夏休みが終わってから翌年2月頃にかけて開催される合同説明会にも参加してみましょう。
同業他社を比較検討することにより、業界研究や仕事理解を深める効果が期待できます。また、時期によってはオータムインターンやウィンターインターンの情報が手に入るかもしれません。
募集情報を集めるための合同説明会
就活が本格化する直前、つまり情報公開が解禁となる大学3年の3月から5月、あるいは採用解禁を目前に控えた大学4年の3月から5月に開催される合同説明会は、応募や選考の具体的な情報を集める場として利用しましょう。
選考フローなどの重要な情報が開示される可能性も高いので、しっかりとメモをとり、心して聞きましょう。
また、就活のノウハウをテーマにしたセミナーや講習が盛んになるのもこの時期です。就活が本格化する前に参加してみるといいでしょう。
企業と直接接触するための合同説明会
大学4年の6月を迎えると、いよいよ本選考の解禁です。ただし2019年6月、「5月までの内定率は過去最高の5割を超えた」と産経新聞が報じたように、本選考の解禁前からすでに就活は始まっていることが予想されます。
つまり大学4年の6月以降に開催される新卒者向けの合同説明会は、まだ募集中の企業を新たに開拓したり、本選考につながるルートを確保したりすることが目的になるでしょう。
この頃になると選考フローのスピード感は今までよりアップします。中には出展企業がその場で簡易面接をしてくれるケースもあるので、念のために応募書類や身分証明書を用意して行きましょう。
合同説明会に参加するメリット
次に、合同説明会に参加するとどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
1日でたくさんの企業の説明を聞ける
各企業が個別に開く独自の企業説明会に1社ずつ参加するのは結構大変です。移動の労力や拘束時間もバカになりません。その点、合同説明会は1日で何社ものプレゼンを聞くことができます。時間を有効に使えるのは嬉しいですね。
説明が初心者にもわかりやすい
合同説明会に出展する企業は、予備知識の無い人にも自社の魅力が伝わるように、簡潔でわかりやすいプレゼンを工夫しています。そのため各社のアピールポイントや持ち味や強味をとらえやすく、効率的に情報を集めることができます。
今まで知らなかった企業と接触できる
合同説明会に参加すると、今までネットや情報誌では見つけられなかった新しい企業と出会えることがあります。これは合同説明会ならではのメリットですから、たとえ聞いたことのない企業でも、興味を持ったら積極的にブースに立ち寄ってみましょう。
個別の会社説明会よりフラットにやり取りできる
個別の企業説明会では、緊張したり雰囲気にのまれたりして思うように質問・発言できないこともあると思います。
その点、合同説明会は、個別説明会より開放的な雰囲気があり、比較的ラクな気持ちで企業の担当者とやり取りができます。普段はなかなか積極的になれない人も、あまり緊張せずフラットに企業側と話ができるかもしれません。
合同説明会を有効活用するポイント2つ!
志望企業や志望業界以外のブースにも行ってみよう
せっかく合同説明会に参加したなら、今まで検討したことのない企業や業界ものぞいてみましょう。就活中は視野を広く持ち、常にアンテナを張っておくことが大切です。偏見や思い込みを捨ててあちこち足を運ぶ内に、思わぬ出会いや発見があるかもしれません。
自分が知らない企業のブースも訪れてみよう
合同説明会に限らず、就活中はどうしても華やかな企業に目が行きがちです。けれども有名企業や大手企業は個別の説明会を何度も開きますし、その情報もキャッチしやすいので、わざわざ合同説明会に来てまで接触する必要は無いかもしれません。
合同説明会は今まで知らなかった企業の情報収集に力を入れましょう。
学生のタイプ別!合同説明会の選び方
就活を始めたばかりの学生におすすめの合同説明会は?
初心者さんには、とりあえず大規模な合同説明会がおすすめです。
中には数百社が出展する超大型の説明会もあり、派手なパフォーマンスやプレゼンもあって、会場は活気に満ちています。就活に対してネガティブな人も、イベント感覚で参加してみると前向きになれるかもしれません。
就活の軸が決まってきた学生におすすめの合同説明会は?
ある程度就活の軸が見えてきた人には、「業界別」「エリア別」など、テーマの決まった中・小規模の合同説明会がおすすめです。
せっかく自分の希望に合った企業が集まってくれているのですから、出展企業のブースを全部回るくらいの勢いでいきましょう。「この中から本命企業を見つけてやる!」という意気込みで合同説明会に参加すると充実した1日になりますよ。
まとめ
合同説明会は、個別の企業説明会より敷居が低く、参加しやすいイベントです。この気軽さと情報量の多さを利用しない手はありません。
就活で迷った時、企業選びに行き詰った時、あるいは新しい情報に触れたくなった時には、ぜひとも合同説明会への参加を検討してみましょう。